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2015

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INTERVIEW 2015.08.05

日本大学 文理学部体育学科 野口智博 教授

■野口智博 教授 プロフィール
・1966 年島根県松江市生まれ/元400 m自由形日本記録/アジア記録保持者 ・日本大学文理学部体育学科教授
・元日本大学水泳部四部門(競泳・飛び込み・水球・シンクロ)統括コーチ
・日本コーチング学会理事(事務局)
・日本水泳/水中運動学会会員(運営委員)
・日本水泳連盟科学委員
・NSCA認定パーソナルトレーナー
・1994年から2009年まで、NHK水泳競技解説者として活躍

持久力には、一般的持久力と専門的持久力があります

一般的持久力とは、種目や運動様式にとらわれない持久力で、スタミナの指標とされる酸素摂取能力(循環器的持久力)や
、 筋持久力(筋収縮の持続力)などがそれにあたります。これらは、特定の運動を行う以前の、体力の前提条件(いわゆる基礎体力)となります。
直接様々なスポーツ種目の運動様式パフォーマンスに関わるものというよりも、それらの運動を行い続けることに耐えられるだけの、
身体の資質があるかどうか…ということを判断する材料となります。

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「繰り返し」に耐えられる身体かどうか?

●野球選手などは、連戦の際に、少しでも早く足・腰の疲労回復をさせるために
筋の毛細血管網が沢山張り巡らされている状態にしておく必要があります。
そのために、軽いジョグやランニングなどのトレーニングを十分に行うことによって、
毛細血管網を増やし、隅々まで血流が届くようにすることで、疲労物質を早く代謝させ
ることができます。そういった体力のベースが備わっていると、トーナメントなどで
2回戦、3回戦と進んで行っても、身体能力の質を落とさず戦うことができるようにな
ります。

●サッカーやバスケットボールなどは、素早い攻守の切り替えが必要です。
すなわち、より高いスピードで方向転換に耐えられるだけの、脚の筋持久力を、
低負荷・高回数のウエイトトレーニングや自重負荷の筋力トレーニングで高めておく
必要があります。
こういった、いわゆる地味なトレーニングを行う際には、筋内が脱水状態に陥らない 
ように、トレーニング中に十分スポーツドリンクや栄養ドリンクなどを摂取しながら行
い、筋内の水分量が極端に減少して、筋内のイオンバランスが崩れないよう気をつける
ことで、トレーニングの持続時間や総反復回数を増やすことに貢献できます。
また、循環機能を高めて血流量を増やしたり、抹消(筋など)への酸素供給能力を
高めようとした場合、筋そのものがより多くの酸素を取り込めるようにする
(筋ミトコンドリア量を増やす)ことも必要で、それにはミトコンドリア量の増加や 
赤血球を減らさない方が望ましいと言えます。



女性選手の栄養補給の重要性

女子選手は鍛錬期に月経などが重なることで、赤血球の代謝量が増え、それに見合う鉄
やタンパク質の摂取ができなかった場合に、貧血に陥る選手も少なくありません。
一般的には、それらを克服するためには、鉄を多く含んだ食材を摂ることが推奨されて
いますが、赤血球を構成しているのは鉄だけでなく、タンパク質も含まれています。
多くの方はタンパク質が筋線維の修復に利用されることを知っていますが、
同時にタンパク質は、ミトコンドリアの生成、赤血球の産生にも強い関わりを持つ栄養
素でもあります。したがって、特に筋持久力と循環機能の持続力を同時に鍛錬している
ときなどは、筋修復のためのタンパク質と、ミトコンドリアや赤血球産生のためのタン
パク質が求められることを知っておく必要があります。
すなわち、1日の活動に必要な栄養素の摂取機会を、こまめに作って増やすことが求め
られます。そういったことができないアスリートは、「栄養ドリンク」やサプリメント
などを用いてそれらを補っていくことがパフォーマンス向上のために重要です。

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持久力向上委員会
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